写真集「村の記憶」(2011年月兎舎発刊)

 

写真集「村の記憶」/ 松原豊著 / 2011年月兎舎刊

写真集「村の記憶」/ 松原豊著 / 2011年月兎舎刊

写真集「村の記憶」より(撮影ー松原豊) 写真集「村の記憶」より(撮影ー松原豊) 写真集「村の記憶」より(撮影ー松原豊) 写真集「村の記憶」より(撮影ー松原豊) 写真集「村の記憶」より(撮影ー松原豊) 写真集「村の記憶」より(撮影ー松原豊)

その①

ある村は町へ、ある村は市へ名前を変えた。

名前を変えたからといって、すぐに人々の暮らしやその土地の風景が変わってしまう訳ではない。

それはわかっていた。

それでも「何かが変わってしまうような気がする」そんな衝動が私に起きてしまったのも事実。

かつて「村」と呼ばれていたところに場所や人々の余韻が残っているうちに

写真記録しようと思い立ち足を運んで個人的に撮影をさせていただいた。

「村の記憶」はそんな写真記録の数々です。

その②

2004年に家族共々現在の津市美里町に移住してきた私。

1年と少し美里村の住人を経験したあと津市民となりました。平成の大合併です。

2006年三重県から「村」と呼ばれる行政区分が消滅。

かつての「村」をたずねてみようと思い立ったのもちょうどその頃。

行政区分が変化して生活が大きく変化する訳ではないのでしょうが、

それをきっかけに「村」の輪郭のようなものを記録できたら、と思ったのです。

「出来る限り細部まで描写して写真に定着させ残したい」という思いから、

4×5インチの大型カメラを使用して1枚1枚少し時間をかけて撮影しています。

現在はかつての9村だけでなく、三重県内各地の農山漁村に息づく

「村」の面影を求め撮影を継続中です。